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図書館戦争Fan

図書館戦争Fanのページにようこそ!図書館戦争に関する話題(本・映画・コミック・アニメ)を多く取り上げます。

図書館戦争入門!初めての方の為に、世界観(大きなあらすじ)を説明します。 [資料]

図書館戦争の世界とは?
初めての人には、ここが一番解り難いと思います。
ここでは、大きな枠での世界観とあらすじを紹介します。


*図書館戦争の世界観



まず前提として、図書館戦争の世界は架空の世界です。
日本に似せた世界が広がりますが、他の世界です。

年号も「平成」ではなく「正化」という年号が使われています。
なので、違和感が沸き上がるかも知れません。

まず、この2点をご了承の上で読み進めて下さい。m(__)m


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*メディア良化法とは?



図書館戦争の世界では、1988年に「メディア良化法」が制定されます。
年号が「正化」になる2年前の事です。

メディア良化法とは?
公序良俗を乱し人権を侵害する表現を規制する法律です。

表現の自由が制限され、国によるメディアへのチェック=検閲が入っている世界です。


検閲の対象は多岐に渡ります。
報道、新聞、雑誌、書籍、音楽、絵、写真、劇(劇場で上演される物と個人で発信すものも全て)、映画、漫画、アニメなど。

他の人に見せる創作物全てが、検閲の対象です。
アニメでは、フィギュアも検閲の対象でした。

*メディア良化委員会



この検閲をする為に、メディアへの監視権を持つ「メディア良化委員会」が発足します。

全てに検閲が入り違反すると、「メディア良化委員会」の執行機関である
「良化特務機関(メディア良化隊)」が、検閲と取り締まりを行います。

違反すると、著作物は没収になります。
没収するだけならまだしも、抵抗する者には暴力と武力の行使も容認されています。

力尽くでも、違反を阻止しても良い世界です。
それでも、抵抗すると逮捕拘束されます。


*抜き打ち検閲



良化特務機関(メディア良化隊)は、抜き打ちで書店などで検閲を行う時があります。

検閲は、10数名ぐらいの規模で、書店になだれ込みます。
本棚を一瞥し、検閲で違法と思われる対象物を片っ端から押収していきます。
手押しの籠に、本を次々に投げ入れます。
この光景を見るだけでも、本好きにはたまらないのですが、これだけではすみません。

検閲の対象は、童話などにも及んでいます。
検閲の最中、偶然小さな女の子が持っていた童話が違法本でした。

それを、嫌がる女の子から無理矢理取り上げます。

メディア良化隊は、メディア良化法を執行する為には相手も手段も選ばない者達の集団です。


*市民の心情は?



この、熾烈なメディア良化法に対して市民の反応はどうでしょうか?

おおむね認めて、受け入れている者が大勢のように見受けられます。

その理由は?
基本、大手メディア(放送局や新聞社、雑誌社)はメディア良化法に賛成の立場です。
(賛成しないと、放送や出版が出来ないので....)

なので、メディア良化法=正義という立場をとっています。
違反する方が悪い!といったスタンスです。

メディア良化隊の蛮行にもおおむね目をつむっています。

メディア良化法を擁護する放送を流しますので、
市民もならされている感じです。

原作でも、良化隊のやり方に眉をひそめながらも、おおむね受け入れています。

ですが当然、反発するする者もいます。

その反発している代表が「図書館」でした。


*図書館の自由に関する宣言



検閲の強行に対して、公共図書館(*注1)は、
「図書館の自由に関する宣言」を元に「図書館の自由法」を制定します。

あくまでその本来の役割(*注2)と本の自由を守るために立ち上がります。

ここで、この物語の中心、一番の重要キーワードが出てきました。
それが「図書館の自由に関する宣言」です。

「図書館の自由に関する宣言」は、実際にある宣言です。
日本図書館協会の綱領のなかに書かれています。

綱領の抜粋は以下の通です。




◇図書館の自由に関する宣言(抄)

図書館は、基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、
資料と施設を提供することを、もっとも重要な任務とする。
この任務を果たすため、図書館は次のことを確認し実践する。

第1 図書館は資料収集の自由を有する。
第2 図書館は資料提供の自由を有する。
第3 図書館は利用者の秘密を守る。
第4 図書館はすべての検閲に反対する。

図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る。




抜粋ここまで

全文はこちらです。
日本図書館協会の公式HP TOPページ

第4にしっかりと「図書館はすべての検閲に反対する」とありますね。

この一文を守る為に、図書館は頑張っています。


*注1:ここでの公共図書館は図書館法に定義されている図書館となっています。
図書館法は、日本で昭和25年に制定されました。
社会教育を目的として地方公共団体または公益法人等が設置する、
公共図書館について規定する日本の法律です。

異世界の話ですが、この図書館法が話の基礎になっています。

なので、図書館法に含まれない図書館は、警備の対象外となります。
国立図書館、学校の図書館、企業が作り管理する図書館はこの法律の対象外です。


*注2:本来の役割とは、図書館の自由に関する宣言にある1~4の項目のことです。


*銃撃戦



図書館とメディア良化隊は、場合により銃撃戦も行います。
この銃撃戦ですが、図書館内に限り許可されています。
もちろん、図書館内でも一般人に向かっての発砲は禁止です。

そして街中での発砲は厳禁です。
(事前申請で、個人宅でも銃撃の許可が出る時があります)

ですが良化隊は、「ばれなければ良い」ということで、
サイレンサー付きの銃を街中で発砲することもあります。

建物を壊すことが目的ではないですので、ミサイルやロケット砲などの使用は禁じられています。

対人の制圧のみに使用できる、拳銃、自動小銃、ライフル銃が使用できます。

銃弾にも制限があり、弱弾倉のみ使用可となっています。
ここでの弱弾倉とは、弾丸の先端を加工していない通常の弾丸の事と思われます。
警察官がリボルバーで使っている弾丸と同じと思います。

弱弾倉といえ、当たり所が悪いと死亡します。
それで、打ち合いますので命がけです。

下手すると、図書館内で突然銃撃戦が始まりますので、
図書館内には防弾の緊急避難場所が設けられています。

原作のなかで、実際に図書館が襲撃され閲覧客(一般客)を避難させるシーンがありました。
この設定も、なんだかすごいです。(^^ゞ


*なぜ銃器で武装するようになったのか?



「日野の悪夢」が大きく係わっています。

日野の悪夢とは?
正化11年(1999年)2月7日、メディア良化委員会に同調する政治結社が、当時公共図書館としてシンボル的存在であった日野市立図書館を襲撃します。
襲撃した政治結社は、銃で武装していました。
館長を務めていた稲嶺は右足を失う重傷を負い、稲嶺の妻を含め12人の死者を出した上、図書館の蔵書も1冊を除き全損します。

警察に通報しますが、わざとゆっくり到着したといわれています。
そのため、被害が広がりました。

この一件があり、図書隊と警察の間にも軋轢があります。

この説明は、原作での話です。
映画では、襲撃されてのはその通ですが、稲嶺和市館長(当時の日野市立図書館館長)が死亡する設定です。

そして、他の力は当てにならないと言うことで、
これを機に、図書館側も銃火器を手にし自衛します。

その銃火器を取扱う部隊が、「図書特殊部隊」ライブラリータスクホースです。

この図書特殊部隊は、図書隊のなかでも精鋭達が選ばれている名誉ある部隊です。

この部隊に全国初の女性隊員としてこの話の主人公=笠原郁が選ばれました。


*まとめ



当然、今の日本とは大きく違いますので、架空の世界として語られています。
ですが、現在の日本をたたき台にしていますので、現実の日本と架空の世界が重なります。

図書館戦争の世界が好きになるかどうかは、この世界観を受け入れられるかどうか?に掛かっていると思います。

私も、最初にこの本を読んだときに少々戸惑いました。

いや、銃撃戦は無いやろと、突っ込んでいましたね。

ですが、堂上と笠原のラブコメ要素も大変強いですので最初の違和感を乗り越えた後は、
一気読みでした。

図書館戦争の読み方は、人によりいろいろあると思います。
貴方なりの楽しみ方で図書館戦争の世界にはまってください。m(__)m


*追記:説明の補足です



*メディア良化隊は合法なの?
メディア良化委員会は法務省下部組織です。
国家機関になります。
(物語上の話です)

そして図書館は、国会国立図書館を除いて、
その全てが地方独立行政機関です。

構図だけを見ると、
国家権力VS地方独立行政機関となります。

両者の対立は、国家の一極集中体制と
地方分権体制との対立の象徴ともなっています。
なので、双方が肩入れする理由があり存続しています。

どちらに正義があるか?は立つ所によりますが、
市民の中にも、メディア良化法が正しいと考える方が大勢います。

特に学校のPTA関係の中に、違法図書を取り締まって欲しい。
という声が大きいですね。

*なぜ建物ごと吹き飛ばさないのか?
メディア良化法では、違法図書だけを回収する建前になっています。
違法図書ではない本を回収できません。

なので、違法図書でない本も多くある図書館そのものを、
爆破することは出来ません。

戦闘には、一般市民を巻き込まないのが前提です。
図書館爆発で一般市民が巻き込まれると大問題になります。
なので、そこまでやらない事になっています。

*警察の立場は?
警察は、どちらかといえばメディア良化隊よりです。

それは、警察も国家組織の一員だからです。
なので、政府よりの態度をとります。

ですが、両方のいざこざには口出しはしません。


*銃撃戦が許されている?
図書隊および良化特務機関は超法規的解釈により、
戦闘行為を行っても第三者の生存権や財産権を侵さない限りは、
たとえ死傷者が出たとしても司法が介入することはない。

と、説明されています。

ですが、良化隊に死傷者が出るとマスコミは大々的に取り上げます。
一方、図書隊に死傷者が出ても取り上げられません。

この一件だけでも、マスコミの立ち位置が解ります。


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